大学院てどんな所? 社会人から大学に入るには? どうして大学院なの?

森田 千恵の大学院レポート 連載 第6回(最終回)
第6回 色々な大学院生ママたち
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森田千恵さんが主宰するHPです。再就職を目指すママ、再就職をしたママに向けてのメッセージや、再就職に関するさまざまな話題を提供。再就職体験談もあります。(上のタイトルをクリックするとホームページにジャンプします) |
フリーライター 森田 千恵
早稲田大学第一文学部英文学科を卒業後、
国内、外資系の金融機関に勤務。
出産のため退職後、BBBやあんふぁんて等の育児ネットワークに参加。
「潟Oループわいふ」でニューマザリングシステムに関わった後に、フリーライターに転向する。現在はHP「サバイバル★ママ」で女性の再就職に関する情報や話題を提供。著書に
「賢い女の夫選び・夫育て」(株)近代文芸社より発行)がある。今年4月より社会学を勉強するために社会人として大学院在学中。
主な研究テーマは、夫婦の家事・育児分担と
子育て支援、子どもをもつ女性の就業継続について。
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管理人からのお知らせ!! 森田千恵さんがTV出演されました! 12月29日(土)午前10:00〜12:00 「ネクストステージ」(BS-JAPAN) 後半部分のトークに生出演!トークのテーマは、今年1年を振り返って、経済的なことを中心に「何が不安か、今後の生活にどういう工夫をしていったらよいか」など。物価、雇用不安、マクロ経済の動向などです。 |
『色々な大学院生ママたち』
by 森田千恵
連載の最後にあたって、私以外の大学院生ママに何人かお話をうかがったり、メールによるアンケートに協力していただきました。一人一人がとても個性的でしたが、共通していることがありました。それは、学ぶことへの情熱をもち、夫や子どもに精神的に依存せず生きていることでした。また、仕事をもっている人も多かったのです。
大学院生のママたち
Aさん(36歳)は、S大学の博士課程2年に在学中。専攻は発達心理学。結婚・出産を経て、学部のころの恩師のアシスタントを務めながら修士課程を受験した努力家です。自分のスキルを生かして一生働ける仕事につきたいと思って大学院受験を決心したそうです。現在は非常勤でセラピスト、カウンセラー、大学講師として仕事をしていますが、チャンスがあればフルタイムで働きたいと考えています。お子さんは3人いて、保育園・学童保育所に通っています。特に3人目が博士課程1年目の4月に生まれたため、最初は保育を確保できず、大学に連れていったり、学生さんにみてもらったりして、苦労しました。勉強と家事・育児を両立するコツは、無理をしないこと、家事を省略しても子どもの相手をしてやることだそうです。
Bさん(45歳)は、昨年T大学の修士課程を卒業しました。専攻は社会学でした。子育てのため一度は仕事を辞めていたBさんですが、その後再就職、社会学とは別の分野の講師を専門学校や短大で務めていて、そのキャリアは14年になります。大学院に入ったのは、青少年の犯罪の増加が気になり、何かできないかと思ったこと。お子さんたちは当時高校2年生、小学校6年生でしたが、家事を分担してくれたそうです。
Cさん(32歳)は、イギリスで修士号を取得した後、帰国。結婚・出産を経て日本でU大学の博士課程に進み、現在2年生です。子どもをもってからの進学なので、休学がしやすいかどうかを調べて大学を選択したそうです。他大学のゼミにも参加しています。Cさんも専攻は社会学。自分の経験から研究テーマを選んでおり、今年は夫の転勤でまた海外に住む予定。その間、大学は休学しますが、海外での経験を研究テーマに生かしたいと希望しています。お子さんが2歳、0歳とまだ小さいので、もっぱら自分のお母さんに子どもをみてもらっていたそうですが、最近上のお子さんは無認可保育園に週何回か通わせ始めたとのこと。
Dさん(33歳)は、看護職として研究プロジェクトやNPOに関わっています。その経験を経て、働きながらV大学の教育学専攻の博士課程に進み、今2年生です。感染症、性教育、医療関係者の継続教育など、ニーズの高い分野を見極め、自分の研究テーマとしていらっしゃいます。お子さんは現在小学校2年生ですが、簡単な食事を作ったり、掃除をすることができるようになり、自立してきたというお話でした。
社会人のメリット・デメリット
自分の周囲の情報収集をすることについても、みなさんとても積極的です。他大学の興味あるゼミを調べ、参加したり、自分のテーマとは違う分野のことでも社会について批判できる、洞察力がある人が多いのです。
一人の方が言っていました。社会人経験、人生経験を経て学ぶ方がいい研究ができると。社会人、主婦、母を経験して、世の中の事象の因果関係が見えてくるのです。私もそれを実感しています。
大学を離れて何年もたってから、大学院を受験する際に一番心配なのは学力ですが、ある程度目標を決めてこつこつやれば、勘はけっこうすぐ戻ります。ただ、勉強するめやすを定めたり、一緒に情報交換できる仲間を見つけることが難しいので、学力を取り戻す前にくじけてしまうのかもしれないのだと思います。
日本の現状は厳しい
こう言っている方もいました。「私が大学院に行っていると人に話すと、『エライのね』って言われるんですが、よくわかりません。私は自分がやりたいから大学院に来ているのだし、子どもがほしいから子どもを産んだのだし、家事だって必要だからやっているだけ。特別なことをしているわけではないんです。」
その通り!私もそう思います。
とは言え、まだまだ女性が家庭をもち、子どもをもった後、大学院に行くのは、日本では困難が伴います。
一つは、経済的なこと。学費を自分でまかなえる人は少ないでしょう。学費が高いために諦めてしまう人も多いのではと思われます。今回の連載では調べがつきませんでしたが、既婚女性でも30代以上の年齢でも、受けられる奨学金があるかどうかで、大学院に入る人が増えるかどうかが決まってくるでしょう。
もう一つは子どもの保育を得ること。働いている人でさえ保育園に入りにくいのが日本の都市部の現状です。ところが、アメリカやイギリスでは、大学に保育園があるのが一般的だという話です。それだけ社会人や育児を経験した人が大学、大学院に戻って学ぶのが普通になっているのだと思います。
また、アメリカやイギリスでは、社会や企業などが、大学に戻った社会人をその卒業後にまた受け入れる土壌があるということでしょう。さらに言えば、日本よりも、大学や大学院で学ぶ内容が、社会で役に立ち、社会に還元されうるものなのではと推測されます。
大学院修了後、その知識を仕事に生かせるかどうか、見通しは甘くありませんが、私はNPO(特定非営利活動法人)やNGO(非政府組織)に注目をしています。
育児、介護などのさまざまな分野で活動するNPO、NGOが増えています。また、NPOなどで専門知識を生かすことを意識して作られた大学院も出てきています。これは非常に新しい動きですので、もしまた機会がありましたら、ご報告したいと考えています。
6回に渡り連載をお読みいただき、ありがとうございました。大学や大学院に入りたいと思っている方、すでに大学や大学院で学んでいる方、ぜひぜひ感想をお寄せください。
(終)
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森田さんの連載についてぜひ感想をお寄せください。 info@ks-hirointer.com まで また、4月より森田さんの新しい連載がはじまります。お楽しみに!! |
●「賢い女の夫選び・夫育て」 著 森田千恵 監修 田中喜美子 葛゚代文芸社より発行(1,500円・税別)
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★幸せになりたくて結婚したはずなのに、こんなはずじゃなかったという人がいかに多いことか・・・。 家事、育児、そして仕事も自分らしくこなしている女性たちは、どんな夫を選び、どのように育てていったのか・・・著者が15組のカップルを取材する中で見えてきたのは、結婚前、結婚後の夫との関わり方の変化。夫婦の幸せ、理想のパートナー、自分らしい生き方を探したい人に必読の書です。 第1章 子どもをもつと妻は家政婦兼ベビーシッター!? 第2章 統計に見る日本の妻と夫の家事時間 第3章 私は夫をこう変えた 第4章 理想的なパートナー 第5章 座談会「どう変わる!?結婚前と結婚後の二人の関係」 |